おはようございます。
コツメの母さん。です。
毎年M-1が終わった直後は何かしら騒がしくなりますね。
優勝はAだったけど、私はBが好きだったなぁとか審査員の審査はどうだったか、などなど…。
だけど今年はM-1終了後に行われた芸人さんたちの飲み会での不適切な発言をインスタライブでながしてしまったことでいつもより違った騒動になっています。
また、(毎年ですが)審査員の上沼恵美子さんの審査に対する賛否や、今年は志らくさんに対する賛否もニュースになっています。
生放送でM-1を見ているとき、もう放送の最中から長女のピヨ姐が
「なんだかtwitterで志らくさんの審査が炎上気味だよ。」
と言いました。
若い子ってtwitterとテレビを同時に見ながら、ネットの人たちといっしょに見ている感覚で呟いたりそれに対してリツイートしたりしているんですね。(ピヨ姐は読む専門)
『twitter見ながらテレビなんて、世代が違うなぁ』
と思いながらも同時に志らくさんがなぜ叩かれるのかピンともこない私。
なぜそんなに炎上するのか全然わかりませんでした。
『これも世代の違いなんだろうか…』
とも思いましたが、ピヨ姐も
「私も全然わからん。」
と言います。
そこに対しても感想はあるのですが、ちゃんと伝わるように書く自信がありません。また、それを書いたらきっと誰かに不快に思われ、思われたことがわかった時にショックを受けない自信がないので割愛します。
最初の方に戻りますが、
ここ数日、飲み会での失言をインスタライブで流してしまったことがネットで大騒動になっています。
適当な言葉が浮かばないのですが、それにまつわる記事を読むと、いろんなことが頭に浮かび、最終的に胸がちょっと痛くなっていました。
とろサーモンの久保田さん、スーパーマラドーナの武智さんがやってはいけないミスを犯したのは確かです。
特に武智さんはまさに数時間前に数少ない決勝進出者に選ばれ、優勝候補の期待も高く、本人もそれに賭け、残念ながら最後の三組に残ることなく本人にとっても視聴者にとっても予想外の順位に終わりました。
ラストイヤーだったし、久保田さん曰く「芸人人生が変わる」チャンスがあたえられる切符を持っていたのだから、想像できないくらいの悔しさだと思います。
武智さんが1本目の漫才で上沼さんと松っちゃんに言い返した時にもちょっとどきりとしました。
でも番組で敗退が決まった時はくやしさを押し殺して、すばらしい言葉で〆たばかりだったのです。
それなのにその後のお酒の席で人を傷つけるような発言をネットに流してしまった…。
それはいろいろな人を「がっかり」させました。
武智さんに対して、憤りを感じる人たちがネットにあふれかえっているし、先輩の芸人さんも武智さんと久保田さんの行為に対し、よくないことと言及しています。
批判や暴言、悪口などで炎上しているけど、表現の違いはあれ、結局それはおそらく武智さんのやってしまったことにみんなががっかりしたのだと思うのです。
あんなにがんばっていたのに、なんで自分の人間性を落とすようなことをしたんだという思いなのではないかなぁ…。
そんな感じでもやもやと思っていたところにネットなどやったこともない、情報はテレビから、の静岡に住むお笑い好きの母親(71歳)から電話がかかってきました。
母はネットを見られないからこの騒動を知りません。
「もしもし、コツメの母ちゃん、こないだのM-1見た?志らくさんの審査、よかったよね〜。
私、ずーっと和牛を応援していたけどさ、最後の霜降り明星の漫才で、せいやくんが校長室に飾ってある歴代の校長先生の写真をぱっぱっぱっと再現したところあったでしょ。
私あれ見たとき、優勝は霜降り明星だって確信した。だって明るいんだもん。」
と話すのを聞いて自分のなかのもやの一部がちょっととれました。
久保田さんも、武智さんも又吉さんの小説「火花」にでてくる登場人物のように人間扱いされなかったり、運がなかったり、悔しかったり、理不尽な思いを散々してきたんでしょう。
多くの売れない芸人さんにとってM-1に出ること、優勝することは光なのだと思います。
だから勝って、優勝して、泥沼から這い上がろうという気持ちが強かったんじゃないのかな…。
もしかしたら周囲を見返す、みたいなリベンジ的な気持ちもあったんじゃないかな…。
あくまで私の想像、妄想で違っていたら失礼なのですが。
そうやって勝ち取っていく芸人さんってかっこいいなぁと感じるので否定しているわけではないです。
でも今回そのパワーが負な感じに出た気がしたのです。
霜降り明星、明るいんだもん。
という、いちシニアの感想を聞いたとき、
確かに霜降り明星はお客さんをたくさん笑わせようとしていたなぁ
って思ったのです。
お客も楽しかったし、霜降り明星も楽しそうでした。
そして優勝した。
「絶対に勝つ…絶対に優勝するんだ。」というある意味邪気よりも
「お笑い楽しい!」の無邪気に勝負の女神が微笑んだM-1だと思いました。
みんな優勝したい気持ち、売れたい、有名になりたいという欲望は同じだと思います。
M-1はコンテスト、競争だから勝つのが大事なのはわかるけど、もともと漫才って聞きにきたお客さんを笑わせること、喜ばせることだと思うのです。
朝ドラの「わろてんか」ではないですけど…。
お笑い芸人さんの原点は「人を笑わせたい、喜んでもらいたい。笑わせることが何よりうれしい。」だったと思うのです。
武智さんだってわかっていたはずです。
でも今回は人を笑わせたいという欲よりも勝ちたいという欲が上回ってしまったように思いました。
それが一般の人にも見えてしまったように思います。
人にとって一番や重きをおいていることは違うかもしれませんが、
「人に笑ってもらいたい。喜んでもらいたい。」
というお笑いファクターを武智さんは勝つことに夢中になりすぎて一瞬忘れ、見えなくなってしまっていたのかもしれないなあと思った
コツメの母さん。でした。