コツメの母さん。今日は何かやってみよう。

日々の出来事を書いていこうと思います。家族は私、夫(コツメの父さん。)、長女(ピヨ姐・社会人)、次女(コツメちゃん・高校1年生)の4人家族です。

憎まれっ子、記憶にはばかる。

こんばんは。

 

コツメの母さん。です。

 

コツメは今月お誕生日。

なので10月はコツメが生まれた時のことを思い出します。

 

人生二度目の出産でしたが、陣痛がびっくりするほど痛く、

 

「こんな痛い陣痛があと数時間かかるなら、私、もう心がもたないかもしれない…。どうしよう。どうしよう。な、涙がでそう。でもここで泣き叫んだらみんな困るし、泣いても逃げられない…もう、逃げられないんだ…だれも助けてくれないんだ…わぁぁぁ」

 

ともう後少しでパニックになりそうだった時、看護婦さんがきて言ったのです。

 

「コツメの母さん、早く生まれるように歩きましょうか♪(´ε` )」

 

は、はぁ???おい、何言ってんだ!?あなたは鬼か!?

 

と本気で思ったのですが、看護婦さんは私の両手をとると私を立たせました。

私はお腹が痛くてなんにも言えないのでゆらゆらとうながされるままに立ち上がったのです。

すると

 

あんよは上手、あんよは上手♫

 

のようなノリで看護婦さんは私をゆっくりと歩かせたのです。

 

あんよは上手、あんよは上手♫

 

看護婦さんの先導で私はゆっくり動きました。すると私が歩いた目の前に

 

分娩室

 

と書かれたドア。

 

分娩室の文字には後光がさしていました。

 

分娩室に通されたら、ゴール(出産)はすぐということを意味するのです。

 

あぁ…。私はもう分娩台に登ることを許されたってこと?

するってーともう産んじゃえるの?

看護婦さん…早く言ってよ(怒)

 

と思いました。

 

そして無事にコツメちゃんを出産。

 

「おめでとうございます。」

 

と見せられたコツメちゃんは顔が楕円形(横に)で真っ赤でした。

 

か、カレーパンマンみたい…。コツメちゃん、申し訳ない…。

 

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と思いました。

 

そんなコツメちゃんはすくすくと成長し、アンパンマンが大好な女の子になりました。

ピヨ姐は教育テレビ派だったのでアンパンマンを通らずに終わってしまったのですが、コツメちゃんはアンパンマンのテレビを見るのが大好きでした。

 

さて、アンパンマンってかなり昔からあるんですよ!

なんとアラフィフのコツメの母さんが保育園児の頃にも絵本があったんです。

おそらく出版されたばかりの。

 

アンパンマンの絵本が園に入ってきた時のことはかなり鮮明に覚えています。

先生が真新しいアンパンマンの絵本を座ってみんなに読み聞かせしてくれたのでした。

 

アンパンマンの力ってすごいですね。

たったの一度の読み聞かせでクラスの子ども達のハートは鷲掴み!!!

先生の読むアンパンマンへの子ども達の食いつきはすごかったです。

 

コツメの母さんも是非じかに手にとって自分だけで読みたいなぁって思いました。

 

先生は読み聞かせが終わると、

 

「みんなにもこの本を読んでもらえるようにお部屋に置いておきますね〜。」

 

と言いました。

 

ざわつく子供達。

 

そして自由時間がやってきました。

 

アンパンマンの本にいちはやく飛びついたのはクラスで一番の乱暴者、Mくんでした。

Mくんはブロックでもブランコでも滑り台でも、なんでも真新しくていいもの、人気のあるものは独り占めする子でした。

しかもすぐに叩くからだれもなんにも言えないのです。

 

私も先生が「本を部屋に置いておきます」って言った時から

 

「どうせ本をとるのはMくんだな」

 

と半ば諦めていたので、当然の展開には驚きませんでした。

 

Mくんはさっと本をゲットすると、教室のすみに置いてある先生の事務机の下を基地にして体育座りでページをめくっています。

Mくんのとなりに一人だけ、うまーくとりいった腰巾着みたいな男の子も体育座りしてアンパンマンの本をのぞいていました。

でも本を持っているのはMくん。すべてMくんが掌握していたのでした。

 

私はその姿を遠目で見ながら…

ここからとんでもなく私の性格は悪いんですが

 

「Mくん、アンパンマンを読みたいって言っても字なんか読めないじゃん。私は本当に一度だけでいいから読んでみたいだけなのに。読んだらすぐ次の子に渡すのに。

なんでMくんばかりがひとりじめするんだよ…」

 

と思いながらじっとりと見つめていました。

 

本当に本当にくやしかったのです。

うらめしいとはあの時のことです。

 

Mくんだってアンパンマンの絵本を見たかったにちがいありません。

でもMくんはみんなが読みたいって思う一番を、一番にみたいという気持ちがあったのだと思います。

私はいつも暴力でいいとこどりばかりするMくんへの怒りとどうにもならない悔しさと、多分、純粋に「読みたい」って思っているだけなのに読めない彼に現実負けていることがいやだったのだと思います。

 

その後私が読んだかどうかは全然記憶がないのですが、担任の先生の机の下でアンパンマンの本をひろげるMくんの姿は鮮明に覚えています。

 

不思議なことにとても仲の良かった友達の顔は一人くらいしか覚えていないのに、意地悪な子の顔って忘れません。

 

そのくらい意地悪な子って強烈な印象を残すんですね。

 

憎まれっ子は世にもはばかり、人の記憶にもはばかるんだなぁと思ったコツメの母さんです。

 

ちなみにもうひとつMくんのことで覚えていることがあります。

ある日、Mくんが保育園から突如いなくなってしまったのです。

あの頃は思わなかったけれど、先生、めっちゃ慌てたでしょうね。

 

Mくん、先生に叱られて逆ギレ。

勝手に家に帰ってしまったのだそうです。

家の人から電話がきて一件落着。心配するクラスの子達にも担任の先生から伝えられたのでした。

保育園ですからどこに住んでいるかわかりませんが家が遠かったかもしれないし、園の近くには線路や車通りの多い道路がたくさんありました。

 

「Mくん、嫌な子だけど、おうちまで一人で帰っちゃうなんてすごい…」

 

とそのパワフルさに感心した

 

 

コツメの母さんでした。