こんにちは。
コツメの母さん。です。
となりのトトロ。
初めて見たのは22歳くらいの頃でした。
一人暮らしをしていた私は休みの日にレンタルビデオを借りて来て映画を見るのが好きだったのです。
ご存知かとは思いますが、となりのトトロは考古学者のお父さんとサツキとメイが田舎のボロ屋敷に引っ越してくるところからお話が始まります。
お母さんは体を悪くして入院しています。
なのでお姉さんのサツキはがんばって家事や妹の世話をしています。
サツキの同級生の近所に住んでいるカンタとカンタのおばあちゃんもサツキたちによくしてくれます。
私は下に弟がいる長女だったのですが、お父さんが留守中ケンカをしていなくなってしまった妹のメイをサツキが必死で探すシーンは自分と重ね合わせて見てしまいました。
お姉ちゃんって下の子をみる責任があって、それを下が生まれた時から自然と感じているんですよね。
私も外で遊ぶ時、弟が怪我しないように見ながら遊んでいたものです。
さて、
いなくなってしまったメイを探して走り回っているサツキのところに同じくメイ探しに奔走していたカンタがきて池にこどものサンダルが浮かんでいたことを伝えるとサツキは真っ青になって池にかけつける場面があります。
池の前でがたがた震えているおばあちゃんの両手に池をさらった村の男衆が拾ったサンダルがあります。じっと見たサツキは間をおいてからしぼりだすように
「・・・メイんじゃない・・・」
というのです。
もう緊張からホッとする瞬間です。
おばあちゃんは崩れ、男衆は
「ばーさんの勘違いだってさーーー」と言います。
「あぁ、よかったよぉぉぉぉお」
と初めて観た時に思いました。
そして子供達が引越し先で初日から超常現象をみたと言い出してもあわてることなく全部肯定して答えをくれる優しいお父さん。
「なんて素敵なお父さんなの!」
と思いました。
そしてあれから10年。
私は結婚しピヨ姐が生まれました。
ピヨ姐が3歳くらいになった頃です。
そろそろピヨ姐に、名作「となりのトトロ」見せるっきゃないっしょ!!!
と思った私はトトロのビデオをレンタルして来ました。
久しぶりに見た「となりのトトロ」。
かわいいです。
とうもころし、
かわいいです。
ピヨ姐もじーーーっとトトロに見入っていました。
ところがです。
子どもが生まれ、引越した先のマンションでお母さん友達はできたものの住人同士のトラブルや、子育ての方針の違いからお母さん同士のトラブルがあったなどの噂話を聞いているうちにいつしか子育てや人間関係に粗相がないようぴりぴりしていた私は、となりのトトロを見た時に、以前の感想とまったく違うものが芽生えました。
あれだけ素敵!と思ったお父さんに対して
「お父さん!見舞いが終わって病院から家に帰ったら村中にあやまって歩かないとやばいよ!お父さん、ちょっと鈍いとこあるから心配だよ。。。」
「私がもしサツキとメイのお父さんで、自分の留守中にあんなことになったら、あの村で暮らしていく自信がない…。」
と思ってしまったのです。
あの頃の私は子育てに必死だったし、ご近所さんから目をつけられないように神経をつかっていたんだなぁと思います。
同じ作品でも、時期によって思うことが変わるなぁと思ったコツメの母さん。でした!