こんばんは。
コツメの母さん。です。
先日、観たいなぁとおもいつつ観ていなかった「コレクター」をアマゾンプライムでレンタルして鑑賞しました。
コレクターは1965年に公開されたイギリスとアメリカの合作映画です。
有名なサイコホラー映画ですね。
舞台はイギリスです。
あらすじ
内向的な性格の銀行員フレディは蝶を採集して標本にするのが趣味。
職場ではからかわれ、友達もいません。
ある日彼はフットボールの賭けで大金を手に入れます。その大金で人里離れた空き家を買い、フレディはある夢を叶えようと計画します。
それは以前ロンドンの郊外に住んでいた時に見かけたミランダという若くて美しい美大生を誘拐し、家に閉じ込めることでした。
そしてミランダを見事誘拐したフレディは、ミランダのために用意した鍵付きの部屋に閉じ込めて監視を続ける奇妙な生活を始めるのですが・・・。
とにかく
「あぁこういうフレディみたいな倒錯した人っている・・・」
と思いました。
ここから最後までネタバレしちゃいますので注意です。
フレディは、誘拐はしたもののミランダに手はださないのです。常にジェントルマンなのです。
閉じ込めて自由は奪ったものの、ミランダのほしいものは買い与え、要求はほとんど受け入れます。
でもミランダはもう家に帰りたくて帰りたくて最後までフレディにほだされることも、洗脳されることもありませんでした。
ミランダをおとなしくさせるためにフレディは監禁に期限をつけます。期限が過ぎたら解放するよー、と約束します。ミランダはがんばります。(時々逃げようと画策してはバレてしまったけれど)
でも約束の期限がきたときフレディは「夜中の12時までだ」とかなんとかいって結局ミランダを解放しません。
ミランダ絶望です。
大雨の夜、ミランダは脱出をはかります。
ミランダはフレディの住む母屋(お風呂が母屋にあるのでそういう時は監禁部屋から出られる。)から監禁部屋の入り口がある庭先のところに移動する時、そっとフレディの背後に回り、シャベルでフレディを殴ったのです。額から血を流し倒れるフレディ。大声をあげながら庭先から外へ逃げようとするミランダ。
でもフレディは力を振り絞って大雨の中ミランダを捕まえて部屋に引きずりこみます。
そしてフレディは頭から血を流して車で病院へ。
ミランダはびしょびしょの体で部屋のベッドの上でふるえています。
「フレデイは死んでしまうかもしれない…」
私人殺ししちゃったのかもと思うミランダ。ミランダはいい子なのです。
病院のフレディは手当をしてもらい、数日後家に戻ります。
その時には肺炎をおこしたミランダが「死にたくない。帰りたい。絵を描きたい。」とうわごとを言いながらベッドで待っていたのでした。
びびったフレディは
「今、医者を呼びにいってくるから。」
と言って車で病院へ行くのですが公になってしまうので呼べるわけがありません。
薬を買って戻った時、ミランダはベッドで死んでいました。
一瞬泣きそうな顔をするフレディ。
ベッドから少し離れたところでじっと座って様子をみます。
(内股でちょこんと座る姿がまた異常な感じてこわいです!)
そしてフレディは思います。
少しミランダに悪かったと思った後で
「でもミランダが悪いんだ。あの子はインテリすぎた。次は・・・」
となるフレディ。やばいひとです。狂っています。ジェントルマンを装ってたけどやっぱり異常者なのです。
ミランダを庭に埋めると
フレディはミランダを誘拐した時のようにゆっくりと女性の背後に車を走らせるのでした・・・。
その女性はフレディが病院へ行った時に介抱してくれた看護婦でした・・・。
おしまい。
ミランダとの奇妙な生活の中で、フレディがどうしてこのような人格になったのかがわかるのですが、それがとてもうまく描かれています。
イギリスの階級に対するコンプレックス。学歴に対するコンプレックスがフレディはひどいです。
いじけちゃっています。
それでいて妙にプライドが高くて偏屈で気難しいのです。
芸術を愛するミランダとのやりとりで
フレディはピカソの絵をみて、「本当にこの絵がすばらしいって思うのか?」みたいなことをミランダにいいます。
フレディに気を使いつつよくある美学生らしい正解を答えるミランダ。
フレディはそれが気に入らず、あんな変な絵、ほんとにいいのかよ。上流階級の、インテリ階級の人たちが「いい」って言ったから「いい」って思ってるだけじゃん!
と激昂するのです。(まぁ、確かに、とも思ってしまったけど)
ジェントルマンは仮の姿。本当のフレディがじゃじゃじゃーんの場面です。
あぁ・・・。この二人は違う人間なのだ。
うまく行くわけないのに。
物語がバッドエンドになることを予感させます。
胸糞悪いラストですが、面白い映画でした。
今日でブログを始めて半年ですとメールが来たコツメの母さん。でした!